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第166回 「ブリーダーズ・ロマン」の解説文を書いて~島田さんから頂いた自信を今年に~

2024.01.18

 明けまして、おめでとうございます。


 今年も1年、この場を通してお目にかかります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 さて皆さまにとっての2023年は、どのような年となりましたか?


 そして昨年を踏まえて今年はどのような年にしたいとお考えでしょうか?


 とはいえ、考えたところで思うようにもいかないですし、歳を重ねる毎に物事はなるようにしかならないと思うようにも…。


 特に私のような仕事は、お声がけあってこそ成り立つもの。まさに水物ですし、時によっては、自分では想像もしていなかったジャンルの仕事依頼が舞い込むこともあります。特に昨年においては、新たな仕事が多かったように思えます。


 例えば、小説の解説文。『「武豊」の瞬間』「消えた天才騎手・最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡」などの著者・島田明宏さんが昨年末に新作小説、「ブリーダーズ・ロマン」を集英社から出版されたのですが、その発売にあたり、解説文の依頼を受けたのです。ページにして400。


 過去、「赤毛のアン」の文庫本の出版の際、初の女性騎手としての経験を生かして、帯を書いて欲しいとの依頼を受けたことはあったものの、原稿用紙約10枚に及ぶ解説文は初めてのこと。


 ましてや、ストーリーを説明しつつ、自身の感想を交えるなど、至難の業。


 私より適した人材がいらっしゃると思い、一度はお断りをしましたし、引き受けてからも、自分にできるのか?と自問自答の中、時間だけが過ぎて行き、今だから話せるのですが、締め切りをすぎても小説の1ページ目を開くことができなかったのです。


 当然のことながら「締め切り過ぎです」との問いあわせが編集者から入り、時間的な面からも、今更「書けません」とも言えない状況、ましてや島田氏と言えば、武豊騎手が自叙伝を託し、私の愛読書だったnumberでも数々の執筆をなさってきたお方。


 その島田氏からの直々の依頼と、これ以上は延ばせないと思い、意を決して1ページ目を読み始めたのですが、競馬ライターとして現場を見てきた島田氏だからこそと思えるリアル感に、読んでいて、これはノンフィクションなのか?フィクションなのか?分からなくなってしまうほどの面白さに、のめり込んでいる自分が存在していたのです。


 と同時に、私が抱いていた島田氏に対する思いや、日本馬が未だ成しえていない凱旋門賞への展望が伺え、気づけば1日で小説を読み終え、翌日には解説文を入稿。


 これは、自分自身でも驚く出来事でしたし、後日、島田氏から、「こちらが思っていた以上の解説文になりました。僕は細江さんの文章を所々で読んでいて、書ける人だと思って依頼をしたのだけど、それが正しかったと思えたし、本格的に書く仕事に挑戦をしてみたら…」と、半分以上はお世辞だとも思えますが、島田氏から、自信となる言葉と、経験を頂けたのです。


 そんなこともあり、2024年の今年は、自分自身で限界を決めすぎず、ご縁ある事は挑戦していこうと思っています。


 また、そういったお話がなければ、好きな音楽やお酒を嗜み、ノンビリ暮らしていけたらとも思っています。


 それでは皆さま、また来月お目にかかりましょう。ホソジュンでしたぁ。

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