北海道馬産地ファイターズ
第168回 『九州再上陸 PartⅢ』
2022.12.20
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生まれて初めて小倉競馬場に行く契機となった、週末二日間でのビギナーズセミナーの講師。そして、日曜日のメインレースとして行われた北九州記念の予想イベントだが、関係者の皆さんのご協力もあって、何とか無事に終えることができた。
やはり、重賞レースの開催もあってか、土曜日よりも日曜日の方が入場者も格段に多かった。肝心のイベントだが、大荒れとなった北九州記念の予想は外れたものの、同日の札幌記念の予想は◎ジャックドール-〇パンサラッサで見事に的中。当日、小倉競馬場にお越しの競馬ファンの方々にも、「あいつ、番組では良く噛んでいるけど、予想は当たるじゃねえか」と思っていただけたのではないかと思う。
思えばコロナ禍となってから、開催中の競馬場に入れたのは、今年の夏からだった。
小倉の前にも、函館と札幌でビギナーズセミナーの講師として立ち入っていたものの、その時よりも競馬場内に開放感のような雰囲気が感じられたのは、九州まで来たという自分の気持ちもあったのかもしれない。
ただ、自分を招いてくれた地元の広告代理店の方に話を聞くと、小倉の競馬開催では九州どころか、関門海峡を挟んで本州からも競馬ファンがやってくるという。
前回のコラムでも書いたように、小倉には競輪の発祥の地でもあり、GⅠ競輪祭が開催される小倉競輪場だけでなく、同じ北九州市内には若松ボートレース場(実は行ってきました)に加えて、対岸の本州には下関ボートレース場がある。
しかも、福岡県内に範囲を広げると芦屋ボートレース場だけでなく福岡ボートレース場、九州では唯一オートレースが開催されている飯塚オートレース場もあるという、まさに公営競技ファンにはたまらない地域と言える。
そうした公営競技の中でも小倉競馬場は、家族連れというファミリー層の姿といった、幅広い年齢層のファンに受け入れられているように見受けられた。そこに、夏の暑さにも負けない来場者の熱が、カラっとした開放感を増幅させていたのかもしれない。
それは九州が馬産地であることも、関係しているのではないかと思う。
札幌記念の予想の際、ジャックドールに本命を打った理由として、「ジャックドールが生まれたのは、北海道の日高地方ですが、母体となっているクラウンファームは大分県にも牧場がある、九州にも縁の深い牧場なんですよ」と豆知識を話すと、イベントを見に来ていた数名の方々が、分かってますよと言わんばかりに首を縦に振っていた。様々な公営競技があれど、やはり地元の方たちから受け入れられる理由の一つとしては、「そこで行われている競技と、生活環境がどこまで密接しているか」はかなり重要だと思う。競輪や競艇、オートレースも地元の所属選手は、ホームバンクを練習地としているが、全国各地の転戦がほとんどであり、「地元の選手が出ているから応援に行こう!」という例はあれど、野球やサッカーのホームゲームとは違い、前回見ていた選手が、今回は出場していないことがほとんどである。
その意味では競馬も一緒であるのだが、九州産馬限定のレースが行われていることで、地元の馬という意識は強くなっていく。
そこにヨカヨカのようにGⅠで活躍する馬も出てくると、九州が馬産地であるのをより意識できるだけでなく、小倉競馬場からスターホースを探し出したいという気持ちも生まれているのではないだろうか。
きっと、小倉競馬場でデビューを飾り、今年の日本ダービー馬となったドウデュースは、九州の競馬ファンには、親しみのあるダービー馬だろうし、北九州記念を制したボンボヤージもまた、スプリンターズSに出走していれば、応援しがいのある馬になっていたに違いない。
他の媒体で様々なホースマンに話を聞く機会があるが、意外と思えるほどに九州出身者が多いことに気付かされた。その中には小倉競馬場でレースを見たのがきっかけというホースマンも多く、その地域における人材発掘に、競馬の開催が繋がっている事実も改めて理解できた。
そう思った時に、また九州に来てみたいと思った。その時は小倉競馬場だけでなく、ちょっと足を延ばして佐賀競馬場にも出向いて、地元ファンから競馬の熱を感じ取りたい。そして、以前の取材では行けなかった牧場も訪問させてもらいながら、九州の生産地の現状といった、様々な話を聞かせてもらいたい。
そのためにも、また小倉競馬場での仕事や、グリーンチャンネルのロケがあれば...と他力本願になっている自分もいる(笑)。いずれにせよ「九州再再上陸」の機運は、この遠征を通して更に高まっている。
やはり、重賞レースの開催もあってか、土曜日よりも日曜日の方が入場者も格段に多かった。肝心のイベントだが、大荒れとなった北九州記念の予想は外れたものの、同日の札幌記念の予想は◎ジャックドール-〇パンサラッサで見事に的中。当日、小倉競馬場にお越しの競馬ファンの方々にも、「あいつ、番組では良く噛んでいるけど、予想は当たるじゃねえか」と思っていただけたのではないかと思う。
思えばコロナ禍となってから、開催中の競馬場に入れたのは、今年の夏からだった。
小倉の前にも、函館と札幌でビギナーズセミナーの講師として立ち入っていたものの、その時よりも競馬場内に開放感のような雰囲気が感じられたのは、九州まで来たという自分の気持ちもあったのかもしれない。
ただ、自分を招いてくれた地元の広告代理店の方に話を聞くと、小倉の競馬開催では九州どころか、関門海峡を挟んで本州からも競馬ファンがやってくるという。
前回のコラムでも書いたように、小倉には競輪の発祥の地でもあり、GⅠ競輪祭が開催される小倉競輪場だけでなく、同じ北九州市内には若松ボートレース場(実は行ってきました)に加えて、対岸の本州には下関ボートレース場がある。
しかも、福岡県内に範囲を広げると芦屋ボートレース場だけでなく福岡ボートレース場、九州では唯一オートレースが開催されている飯塚オートレース場もあるという、まさに公営競技ファンにはたまらない地域と言える。
そうした公営競技の中でも小倉競馬場は、家族連れというファミリー層の姿といった、幅広い年齢層のファンに受け入れられているように見受けられた。そこに、夏の暑さにも負けない来場者の熱が、カラっとした開放感を増幅させていたのかもしれない。
それは九州が馬産地であることも、関係しているのではないかと思う。
札幌記念の予想の際、ジャックドールに本命を打った理由として、「ジャックドールが生まれたのは、北海道の日高地方ですが、母体となっているクラウンファームは大分県にも牧場がある、九州にも縁の深い牧場なんですよ」と豆知識を話すと、イベントを見に来ていた数名の方々が、分かってますよと言わんばかりに首を縦に振っていた。様々な公営競技があれど、やはり地元の方たちから受け入れられる理由の一つとしては、「そこで行われている競技と、生活環境がどこまで密接しているか」はかなり重要だと思う。競輪や競艇、オートレースも地元の所属選手は、ホームバンクを練習地としているが、全国各地の転戦がほとんどであり、「地元の選手が出ているから応援に行こう!」という例はあれど、野球やサッカーのホームゲームとは違い、前回見ていた選手が、今回は出場していないことがほとんどである。
その意味では競馬も一緒であるのだが、九州産馬限定のレースが行われていることで、地元の馬という意識は強くなっていく。
そこにヨカヨカのようにGⅠで活躍する馬も出てくると、九州が馬産地であるのをより意識できるだけでなく、小倉競馬場からスターホースを探し出したいという気持ちも生まれているのではないだろうか。
きっと、小倉競馬場でデビューを飾り、今年の日本ダービー馬となったドウデュースは、九州の競馬ファンには、親しみのあるダービー馬だろうし、北九州記念を制したボンボヤージもまた、スプリンターズSに出走していれば、応援しがいのある馬になっていたに違いない。
他の媒体で様々なホースマンに話を聞く機会があるが、意外と思えるほどに九州出身者が多いことに気付かされた。その中には小倉競馬場でレースを見たのがきっかけというホースマンも多く、その地域における人材発掘に、競馬の開催が繋がっている事実も改めて理解できた。
そう思った時に、また九州に来てみたいと思った。その時は小倉競馬場だけでなく、ちょっと足を延ばして佐賀競馬場にも出向いて、地元ファンから競馬の熱を感じ取りたい。そして、以前の取材では行けなかった牧場も訪問させてもらいながら、九州の生産地の現状といった、様々な話を聞かせてもらいたい。
そのためにも、また小倉競馬場での仕事や、グリーンチャンネルのロケがあれば...と他力本願になっている自分もいる(笑)。いずれにせよ「九州再再上陸」の機運は、この遠征を通して更に高まっている。