北海道馬産地ファイターズ
2012年の記事一覧
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第48回『ウインズ閉館に寄せて』 2012.12.18
道南の港町生まれで札幌が地元となった自分にとって、生まれて初めて「旅打ち」がてら出向いたウインズはウインズ静内だった。 96年の皐月賞、地元新ひだか町生産馬であるイシノサンデーが勝利した時、場内が一気に沸き返ったのを今でも覚えているのは、このレースの馬連を的中させていたからに他ならない。 ウインズ室蘭にも年に数回は足を運んでいた。旧メジロ牧場(現レイクヴィラファーム)の取材が、不思議と土曜日になることが多く、取材...
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第47回『馬術と馬道 Part2』 2012.11.16
前号に引き続き「馬術と馬道」について書く前に、その「馬道」という言葉に気付かせてくれた「サンクスホースデイズ」について触れないわけにはいかないだろう。「サンクスホースデイズ」とはその名の通り、「馬に感謝する日」のことを指す。馬に感謝すべき対象とは、日々、馬に携わる仕事をしている人たち。その中には競馬マスコミである自分も含まれるのだろう。また、身体や心などにハンディキャップを持ちながらも、馬と接することで前向きな...
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第46回 『馬術と馬道』 2012.10.16
「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(増田俊也著)という本を読了した。センセーショナルなタイトルにも思えるが、大宅壮一ノンフィクション賞と、新潮ドキュメント賞をダブル受賞しているように、近年におけるスポーツノンフィクションの代表作とも言える。 ところで、タイトルにもなっている力道山の名前は知っていても、木村政彦という名前をご存じない読者の方はかなりおられるのではないかと思う。 木村政彦とは全日本柔道選手権...
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第45回 『うらかわ馬フェスタ』 2012.09.13
6年ぶりに「うらかわ馬フェスタ」に行ってきた。その前に「馬フェスタとはなんぞや?」という読者の方の疑問に答えておかなくてはならないだろう。 「馬フェスタ」とは、これまで別に行われてきた「シンザンフェスティバル」と「浦河競馬祭」が一緒になった、浦河町だけでなく、日高を代表する馬の一大イベント。シンザンフェスティバルの名物行事と言えば、TVのニュースなどでも取り上げられる馬上結婚式であり、浦河競馬祭といえば、やはり...
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第44回 『南部忠平記念陸上競技大会』 2012.08.14
南部杯ならぬ、南部記念を見てきた。勿論、レースが行われた場所は、盛岡競馬場ではなく、札幌市にある円山競技場である。 レースの冠名となった「南部」とは、1932年のロサンゼルスオリンピックにおける三段跳びにおいて金メダルを獲得した、札幌市出身の故南部忠平さんから付けられた名前。そもそもこの南部記念が行われたこの大会こそが、「南部忠平記念陸上競技大会」という、南部さんの功績を称えて創設された、由緒正しき陸上競技会である...
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第43回 『こども競馬場新聞』 2012.07.18
長く競馬に携わっていると、いろいろな仕事が巡ってくる。本来のライター業をきっかけに、競馬番組のゲスト、はたまた地元FM局のDJまで(多少、盛りました)、まさにマルチタレント化(かなり、言い過ぎました)している中、先日、お世話になっている広告代理店から、思わぬ仕事が舞い込んできた。 その仕事とは、「こども新聞の講師」。一瞬、なんぞやとも思ったのだが話を聞いてみると、この夏のJRA北海道シリーズの函館開催に合わせて...
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第42回 『日高自動車道』 2012.06.14
少々前の話となるが、3月17日、日高自動車道(以下、日高道)が日高門別ICまで開通した。これで日高道は起点となる苫小牧東ICから45.7㎞延伸したこととなる。 実は日高富川ICから日高門別ICまでが開通した17日は浦河からの取材の帰りで、ちょうど渡り初めなるものに参加できるチャンスがあった。勝手な渡り初めのイメージとして思い浮かんだのは、並んでいるときに紅白のまんじゅうが配られ、開通の時間に合わせて偉い人がテープカットを行い、...
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第41回 『スマートスーツ』 PART2 2012.05.24
しかもスマートスーツライトは騎乗調教用だけではない。寝わら上げといったような厩舎作業の負担や疲労も軽減するものも、実際に開発されているのだ。 いや、むしろ雪国北海道に住む競走馬関係者の皆さんにとっては、「雪かき作業用スマートスーツライト」と表記した方が、その用途や姿を想像してもらいやすいのかもしれない。実際に北海道内で放送されている夕方のニュースでも、「雪かき作業用スマートスーツライト」は取り上げられ、実際に着...
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第40回 『スマートスーツ』 2012.04.16
スマートスーツという名前だけでもかっこいい。「新世紀エヴァンゲリオン」にちょっとかぶれた者としては、パイロットが着用していたプラグスーツを彷彿させるし、「機動戦士ガンダム」世代だった者としても、着用すれば普通の人より3倍の動き(ザクとシャアザクのおおよその比較による(笑))ができるような気がする。 といっても、実際にスマートスーツを着用しても超人にはなれない。ただ、スマートスーツは我々の仕事を軽減し、そして長く...
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第39回 『UMA』 2012.03.16
「UMA」。ローマ字読みでは「うま」なのだろうが、一部の好事家の中では、ネッシーやツチノコといった未確認動物(Unidentified Mysterious Animal)の頭文字を取った略称とされている。 実は日高にも「UMA」がいる。まあ、そのほとんどは紛れもない「馬」なのだろうが、日高振興局では管内の「UMA」を収集するUMA特殊部隊(Uma Task Force 通称UTF)を立ち上げ、ホームページ(http://www.hidaka.pref.hokkaido.lg.jp/ss/num/um...