南関フリーウェイ
第26回 取材はフットワークが大事。靴の話。
2017.01.26
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先日、「靴の話」でカメラマンさんと盛り上がったことがありました。
中央での取材・撮影ではほとんど靴が汚れないのですが、地方だとどうしても砂まみれになってしまうのです。中央は建物の中の移動が中心で通路が舗装されていることが多く、地方はずっと屋外で足元は砂地。靴の汚れに違いが出るのは当然といえば当然ですね。
現在、愛用しているのはスニーカー。レースの合間の厩舎取材や、カメラ等で重くなった荷物(約8キロだったことも)を持っての移動を考えると、'ヒール'のある靴ではなくフットワークが軽くなるスニーカーが一番です。
かつては「電車で移動するからには女子としてちょっとはおしゃれもしたい」と、できるだけ動きやすく、見た目も女子力を感じられる靴をひたすら探したこともありましたが、美人薄命ああ無情。結局、そういう靴は砂地での寿命が短く、汚れも目立ってしまい、電車に乗っていると「この人、どこに行って来たの?」風な足元になってしまうことも多々。
素材も大切で、砂の摩擦で削れるために革が使われているものはNG。砂がくっつきやすいものも対象外。結局、布地のスニーカーが一番!!と、靴探しの迷走にもようやく終止符を打つことができました。布のスニーカーなら洗うこともできますものね。馬産地の友人が勧めてくれた泥汚れに強い石鹸も買いました!
とはいえ、取材は撮影でしゃがむことも多いためスカートは選択肢に無く、足元がスニーカーだと'どカジュアル'になってしまい「なんか、なんかな・・・」と、朝ドラヒロインの口癖をつぶやくような日々を送ったりもしました。しかし、最近ぐっと充実している山ガールファッションも参考にして、「色」で工夫を凝らしてみたりもしています。
雨が降っていない日はスニーカーでよいものの、田んぼ状態になる雨の日はレインシューズを使用します。最近は、動きやすいハーフ丈の種類も豊富で入手しやすくなり、だいぶ便利になりました。
当日は晴れていても、前日が大雨であればレインシューズでなければ厳しいこともあるため、靴の選択は悩ましいところ。重馬場の日の口取り撮影は、馬主関係者の靴が汚れないような位置で行うこともあります。
そういえば、この仕事を始めたばかりの頃、船橋競馬場の来賓室の棚に、ナイロン製の『髪の毛が濡れないようにするためのキャップ』のような物があるのを見かけました。「もしかして、バルコニーに飛んでくるハトの糞対策?」と、キャップを被った人々が馬場を見下ろして熱い声援を送っている姿を想像したりもしましたが、そんな光景は一度も見られず・・・。
それからしばらくして、砂地を歩く女性の足元を見てハっとしました!そう、あのナイロンキャップは「靴カバー」だったのです。あの日、間違えて被らなくてよかった。ちなみに、船橋競馬場の馬主席・来賓室への通路には電動靴クリーナーが設置されています。
競馬場での靴、といって真っ先に思い出すのは故川島正行調教師です。全てにおいておしゃれだった師ですが、靴の汚れには特に気を遣っていました。表彰式には競馬場の従事員さんにタオルを借りて靴についた砂をきれいに拭いてから臨むのが常でしたし、最後の弟子となった仲野光馬騎手の新人騎手紹介式の際には「(砂地を歩いて来て)ブーツが汚れているから拭きなさい」と指示を出していたほど。懐かしい思い出です。
靴にとっては試練もある砂ですが、レースを支える縁の下の力持ちだなと思うこともしばしば。やはり砂あっての競馬です。眩しい日差しや夕陽、ナイターの光の中の砂たちは、キラめいていて、まるで馬たちを包む魔法のヴェールのようにも見えます。2月は光の春。新しい靴で競馬場に出掛けたくなりました。
中央での取材・撮影ではほとんど靴が汚れないのですが、地方だとどうしても砂まみれになってしまうのです。中央は建物の中の移動が中心で通路が舗装されていることが多く、地方はずっと屋外で足元は砂地。靴の汚れに違いが出るのは当然といえば当然ですね。
現在、愛用しているのはスニーカー。レースの合間の厩舎取材や、カメラ等で重くなった荷物(約8キロだったことも)を持っての移動を考えると、'ヒール'のある靴ではなくフットワークが軽くなるスニーカーが一番です。
かつては「電車で移動するからには女子としてちょっとはおしゃれもしたい」と、できるだけ動きやすく、見た目も女子力を感じられる靴をひたすら探したこともありましたが、美人薄命ああ無情。結局、そういう靴は砂地での寿命が短く、汚れも目立ってしまい、電車に乗っていると「この人、どこに行って来たの?」風な足元になってしまうことも多々。
素材も大切で、砂の摩擦で削れるために革が使われているものはNG。砂がくっつきやすいものも対象外。結局、布地のスニーカーが一番!!と、靴探しの迷走にもようやく終止符を打つことができました。布のスニーカーなら洗うこともできますものね。馬産地の友人が勧めてくれた泥汚れに強い石鹸も買いました!
とはいえ、取材は撮影でしゃがむことも多いためスカートは選択肢に無く、足元がスニーカーだと'どカジュアル'になってしまい「なんか、なんかな・・・」と、朝ドラヒロインの口癖をつぶやくような日々を送ったりもしました。しかし、最近ぐっと充実している山ガールファッションも参考にして、「色」で工夫を凝らしてみたりもしています。
雨が降っていない日はスニーカーでよいものの、田んぼ状態になる雨の日はレインシューズを使用します。最近は、動きやすいハーフ丈の種類も豊富で入手しやすくなり、だいぶ便利になりました。
当日は晴れていても、前日が大雨であればレインシューズでなければ厳しいこともあるため、靴の選択は悩ましいところ。重馬場の日の口取り撮影は、馬主関係者の靴が汚れないような位置で行うこともあります。
そういえば、この仕事を始めたばかりの頃、船橋競馬場の来賓室の棚に、ナイロン製の『髪の毛が濡れないようにするためのキャップ』のような物があるのを見かけました。「もしかして、バルコニーに飛んでくるハトの糞対策?」と、キャップを被った人々が馬場を見下ろして熱い声援を送っている姿を想像したりもしましたが、そんな光景は一度も見られず・・・。
それからしばらくして、砂地を歩く女性の足元を見てハっとしました!そう、あのナイロンキャップは「靴カバー」だったのです。あの日、間違えて被らなくてよかった。ちなみに、船橋競馬場の馬主席・来賓室への通路には電動靴クリーナーが設置されています。
競馬場での靴、といって真っ先に思い出すのは故川島正行調教師です。全てにおいておしゃれだった師ですが、靴の汚れには特に気を遣っていました。表彰式には競馬場の従事員さんにタオルを借りて靴についた砂をきれいに拭いてから臨むのが常でしたし、最後の弟子となった仲野光馬騎手の新人騎手紹介式の際には「(砂地を歩いて来て)ブーツが汚れているから拭きなさい」と指示を出していたほど。懐かしい思い出です。
靴にとっては試練もある砂ですが、レースを支える縁の下の力持ちだなと思うこともしばしば。やはり砂あっての競馬です。眩しい日差しや夕陽、ナイターの光の中の砂たちは、キラめいていて、まるで馬たちを包む魔法のヴェールのようにも見えます。2月は光の春。新しい靴で競馬場に出掛けたくなりました。