南関フリーウェイ
第40回 NARグランプリ2017の授賞式が行われました
2018.03.26
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2月27日、都内のホテルでNARグランプリ2017の授賞式が行われました。受賞者の皆さんは、ベテラン有り、フレッシュな顔も有りで、地方競馬のこれからがますます楽しみになる顔ぶればかり。授賞式につきましては、すでに競馬女子部のブログで紹介した内容もありますので、今回はそれ以外の方々について記していきたいと思います。
まずは、最優秀勝率騎手賞を受賞した山口勲騎手(佐賀)。31.2%の高い数字をマークして、5年連続5度目の受賞です。「レースはひとつひとつ大事に乗るのが大切だと思っています。こういう結果を出せたのは、関係者のお陰なので感謝しています。普段から数字にはこだわっていないけど、4000勝は皆さんに支えられての結果だと思います」と語りました。
最優秀勝利回数騎手賞(273勝)の下原理騎手(兵庫)は初受賞。「まだリーディング獲得という実感はありませんが、小牧太騎手や岩田康誠騎手(ともに兵庫からJRAへ移籍)というすごい人がいたので、そういう存在に近づける成績を出したいという気持ちはありました。関係者に『今年こそは』と言われてプレッシャーにもなっていましたが、1年終わってみて、そういう気持ちを味わえたのも有意義だったと思います」とのことでした。印象的だったのが、勝ったレースよりも、負けたレースの方が心に残っているというお話。タガノトリオンフで臨んだ第59回新春賞(園田)でのハナ差負けが悔しくて、その思いをバネにしての1年だったそうです。
このように、他地区の名手から話を聞けるのも、とても貴重な場です。時々伝わってくる'その土地の言葉'も、この会見ならではのあたたかさがあって、全国で行われている地方競馬の魅力を感じさせます。すばらしい成績の傍らには、日ごろからあたたかく応援している、地元のファンの方々の姿があるのですよね。
JBCレディスクラシック(JpnI)をララベルで制した荒山勝徳調教師(大井)は、殊勲調教師賞を受賞しました。そのララベルですが、まさにこの日、繁殖入りのために北海道へと出発したばかりだったそう。
「ララベルの存在は担当者以外、厩舎にとっても、いい刺激になりました。地方の騎手や関係者に夢と希望を与えてくれた馬なんだと思います。体質が弱くて、あまり無理使いできない馬だから、放牧で送り出したことは何度もありましたが、今日は『もう戻って来ないのかな』と、熱くこみあげるものがありましたね。担当厩務員以外も、ララベルを撫でて『頑張ったね。ありがとう』と言ってくれました」。
思えば、一昨年の同レースを直前で除外。その無念を晴らすべく臨んだ大舞台での感動的な勝利が、'地方所属馬として初のJBCレディスクラシック制覇'でした。
「JBCを勝った時は、インタビューで泣いてしまいましたが、レースが終わってから、それまでのララベルとの時間が走馬灯のように思い起こされて、ずっと頭をよぎっていました。ララベルにはJRAのフェブラリーステークス(GI)にも連れていってもらいました。中央のGIはオリンピックみたいなもので、出たくても出られない。そんなレースで管理馬を使えたことも光栄ですが、現場であの大歓声を聞くと、勝ちたいという気持ちになりました。すごく高い目標だと思いますが、GI制覇を目指していきたいと思います」と、熱い気持ちが伝わる口調で語った荒山調教師。「もちろん、ララベルの仔でもそれを目指していきたい」と締めくくりました。
※左から山口勲騎手、下原理騎手、荒山勝徳調教師
今年の授賞式はこれまでと違う風景も。地方競馬教養センターに在籍中の騎手候補生の皆さんも招待されていていました。きちんと並んで座っている後ろ姿がとても微笑ましく、そして、なんだかその存在が眩しい気もしました。未来を夢見ている人たちが放つ、特別な光なのだと思います。彼らが見せてくれるこれからも楽しみです。
いよいよ春。新人騎手のデビュー、クラシック、2歳馬たち。競馬場での楽しい時間を満喫していきましょう。
まずは、最優秀勝率騎手賞を受賞した山口勲騎手(佐賀)。31.2%の高い数字をマークして、5年連続5度目の受賞です。「レースはひとつひとつ大事に乗るのが大切だと思っています。こういう結果を出せたのは、関係者のお陰なので感謝しています。普段から数字にはこだわっていないけど、4000勝は皆さんに支えられての結果だと思います」と語りました。
最優秀勝利回数騎手賞(273勝)の下原理騎手(兵庫)は初受賞。「まだリーディング獲得という実感はありませんが、小牧太騎手や岩田康誠騎手(ともに兵庫からJRAへ移籍)というすごい人がいたので、そういう存在に近づける成績を出したいという気持ちはありました。関係者に『今年こそは』と言われてプレッシャーにもなっていましたが、1年終わってみて、そういう気持ちを味わえたのも有意義だったと思います」とのことでした。印象的だったのが、勝ったレースよりも、負けたレースの方が心に残っているというお話。タガノトリオンフで臨んだ第59回新春賞(園田)でのハナ差負けが悔しくて、その思いをバネにしての1年だったそうです。
このように、他地区の名手から話を聞けるのも、とても貴重な場です。時々伝わってくる'その土地の言葉'も、この会見ならではのあたたかさがあって、全国で行われている地方競馬の魅力を感じさせます。すばらしい成績の傍らには、日ごろからあたたかく応援している、地元のファンの方々の姿があるのですよね。
JBCレディスクラシック(JpnI)をララベルで制した荒山勝徳調教師(大井)は、殊勲調教師賞を受賞しました。そのララベルですが、まさにこの日、繁殖入りのために北海道へと出発したばかりだったそう。
「ララベルの存在は担当者以外、厩舎にとっても、いい刺激になりました。地方の騎手や関係者に夢と希望を与えてくれた馬なんだと思います。体質が弱くて、あまり無理使いできない馬だから、放牧で送り出したことは何度もありましたが、今日は『もう戻って来ないのかな』と、熱くこみあげるものがありましたね。担当厩務員以外も、ララベルを撫でて『頑張ったね。ありがとう』と言ってくれました」。
思えば、一昨年の同レースを直前で除外。その無念を晴らすべく臨んだ大舞台での感動的な勝利が、'地方所属馬として初のJBCレディスクラシック制覇'でした。
「JBCを勝った時は、インタビューで泣いてしまいましたが、レースが終わってから、それまでのララベルとの時間が走馬灯のように思い起こされて、ずっと頭をよぎっていました。ララベルにはJRAのフェブラリーステークス(GI)にも連れていってもらいました。中央のGIはオリンピックみたいなもので、出たくても出られない。そんなレースで管理馬を使えたことも光栄ですが、現場であの大歓声を聞くと、勝ちたいという気持ちになりました。すごく高い目標だと思いますが、GI制覇を目指していきたいと思います」と、熱い気持ちが伝わる口調で語った荒山調教師。「もちろん、ララベルの仔でもそれを目指していきたい」と締めくくりました。
※左から山口勲騎手、下原理騎手、荒山勝徳調教師
今年の授賞式はこれまでと違う風景も。地方競馬教養センターに在籍中の騎手候補生の皆さんも招待されていていました。きちんと並んで座っている後ろ姿がとても微笑ましく、そして、なんだかその存在が眩しい気もしました。未来を夢見ている人たちが放つ、特別な光なのだと思います。彼らが見せてくれるこれからも楽しみです。
いよいよ春。新人騎手のデビュー、クラシック、2歳馬たち。競馬場での楽しい時間を満喫していきましょう。