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第181回 『格付ポイント』

2024.01.26

 10月24日に「南関東4競馬場における格付制度全馬適用に関わるお知らせ」という文書が、南関東4競馬場の名で発表された。


 いわゆる「格付ポイント」と呼ばれるもので、既に今年の2歳馬から適用されている。


 地方競馬の格付は、おおまかに言うと絶対格と相対格があり、さらにその決定方法も番組賞金とポイント制に分かれている。


 南関東4競馬場は番組賞金を算定し、格付基準表により定められたクラスに格付けされる絶対格である。今年も3歳以上はその方法でクラスが決まっていたが、2歳戦から格付ポイント制が先行導入されている。


 実際のところ、例えば今年の2歳新馬戦の1着賞金は、浦和320万円、船橋400万円、川崎420万円、そして大井400万円と各競馬場で賞金額が異なっている。それは以前からではあったが、出走馬の選定や、3歳以降の格付に後々少しずつ差が出てくる。


 そういった従来の各場の賞金体系の違いにより生ずる昇級の速さや編成される組が異なる状態を是正する目的で導入されるのが、格付ポイントということになる。


 今年の2歳戦を例に挙げると、前述のように各場で1着賞金額が異なっているが、新馬戦で1着になると賞金額にかかわらず格付ポイント表に定められた280ポイント獲得、ということになる。


 また、例えば川崎競馬の「川崎ジャンプアップシリーズ」は「最下級であるC級競走馬を上位格に昇格させるため、有力馬が獲得賞金額の高い特別競走に挑戦できるようシリーズ化」されたレースであるが、賞金額が若干高いので、文字通りジャンプアップすることができる。施策としては悪くはないのだが、格付の公平性という面でみるとズル……、とまでは言わないが、公平性に欠ける。そういった番組マジックを是正する目的もある。


 2月ぐらいから、まず今年の2歳馬からの導入に向けて、関地協や競馬場の番組担当者と我々専門紙側が意見交換を行ってきた。


 導入意図は理解できるし賛同だが、新聞はシステムで制作されているので、そちらの方が対応できるかどうか、あるいはどうやって対応させるかを話し合ってきた。


 現行では開催ごとに競走番組表にある賞金額を入力し、レース後に成績を更新した時点でその賞金に定められた率を乗じた額が、番組賞金として自動計算される。その番組賞金を格付基準表に照らし合わせてクラスが決まり、それが新聞の馬柱にあるクラス欄に反映させる仕組みとなっている。


 格付ポイント導入後は「格付ポイント表」に定められたポイントを加算することになるが、システムでもうひとつ表を持つことになるので、若干複雑になる。


 転編入のポイント計算や、遠征のポイント計算は現在とほぼ同じなので、金額を1万で除して加算だから特に問題はないだろうし、ダートグレード競走はあらかじめ定められているので、出走場にかかわらずポイント表が適用されるから、むしろ分かりやすくはなる。


 1月から全馬に適用となるが、現時点での南関東所属馬や、1月以降の転入馬は、現行の番組賞金を1万で除するだけなので、移行はそれほど難しくはないのではないかと思っている。


 他にも色々馬柱の改造が必要で、たとえばレースの賞金は掲載するとして、別途ポイントも掲載するべきか、掲載する場合はそのスペースはどう確保するかとか、悩ましい問題がある。競馬新聞はファン向けであるが、馬主さんや厩舎関係者にも読まれているので、できればどちらにも便利なようにしたいとは思っているが、ネットと異なりスペースを広げるのは容易ではない。


 関地協や主催者の番組担当者とは、たとえば格付ポイントのチェックなど運用面で、システム改修の必要がある点などは、今後の改善として継続して話し合っている。


 先日のジャパンカップを制したイクイノックスが、ついに収得賞金10億円を超えたが、馬柱の設計は9億9,999万9,999円、つまり9桁までしか対応しておらず、エラーで馬柱が出力出来なくなった。幸か不幸か引退となったが、番組賞金10億円超は馬柱設計者として想定外だった。


 文字組のバランスも重要で、あらゆる可能性を考慮して、慎重に設計する所存ではあります。

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