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第3回 中央遠征!前向きな挑戦と「御馬時間」

2015.02.25
 今年最初のGIが行われた2月22日の東京競馬場。この日は南関東競馬にとってもアツい1日となりました。
 9R・ヒヤシンスステークスにオウマタイム(船橋 林正人厩舎)とパーティメーカー(浦和 小久保智厩舎)が出走。そして、メインのフェブラリーステークス(GI)には、NARグランプリ2014で3歳最優秀牡馬を受賞したハッピースプリント(大井 森下淳平厩舎)と、同じくNARグランプリ2014で最優秀短距離馬を受賞したサトノタイガー(浦和 小久保智厩舎)が出走。4頭とも惜しくも勝利することはできませんでしたが、これからの活躍が楽しみになる走りを見せてくれました。

 ヒヤシンスステークスで14着だったパーティメーカーについては「跳びが軽いので芝の方が合いそうですね」と吉原寛人騎手。次走の予定は3月18日に行われる京浜盃(SII)とのことで、この経験をバネにしての走りに期待です。

 ダートの猛者が集う大舞台・フェブラリーステークス(GI)では、ハッピースプリントが勝ち馬と0.6秒差の11着。サトノタイガーは勝ち馬と1.1秒差の16着という結果でした。着順こそ平凡ですが、タイムからも分かる通り、今後差を縮めることは十分可能な内容と言えそうです。

 「ハッピースプリントはとても利口な馬なので、馬自身が2000や2100のレース仕様になっていたのだと思います。もう少し短い距離を使っていれば、中央のマイルのペースに戸惑うこともなかったでしょう。他馬に被せられたりもしましたが、最後は伸びていましたね。能力的には対応できる力はあると思いますので、キャリアを積んで力をつけたいですね。マイルから2000くらいの距離をうまく使っていければと思っています」と森下調教師。自身にとって初の中央遠征については「今回は前向きな挑戦。これからは勝ち方を覚えていかなければならない。今日の経験を今後に活かしていきたいです」とのこと。物静かな印象のある森下調教師ですが、ぐっと熱い思いを感じさせたレース後でした。

 そして、もう1頭。ここからはオウマタイムについて綴っていきましょう。

 昨年9月、北海道から南関東への転入初戦で鎌倉記念(SIII)を制したオウマタイムですが、遊び心いっぱいの'馬装'で、多くのファンを魅了中です。

 「馬時間」の文字入りメンコはインパクト大。11月のハイセイコー記念(SII)からはチークピーシーズにも「馬時間」の文字が入ってさらにパワーアップ。メンコをよーく見ると「馬時間」の斜め上に小さめの「御」の文字が。そんな細やかな演出をチェックできるのは、現地観戦ならではのお楽しみと言ったところ。

 第3回 中央遠征!前向きな挑戦と「御馬時間」の画像

 おしゃれメンコはそれだけでも馬への愛やレースへの意気込みを感じさせてくれますが、オウマタイムの場合は'チークピーシーズにも文字入り'という、おそらく前代未聞の'新しい馬装'。そんなわけで、オウマタイムはたちまち注目の的となっています。

 さらに今回の中央遠征では、厩務員さんがお揃いの「御馬時間」ジャンパーを着用して、晴れ舞台に華を添えました。

 前例がないのでは、と言われている '文字入りチーク'の使用については、事前にJRAに使用の可否を確認したとのこと。もしもNGだった場合は?という質問に「ダメだった時にはくるっとひっくり返して、文字が入っていない方にすればいいだけだから簡単だよ(笑)」と林正人調教師。左海誠二騎手を背に、ハナを奪う積極的な競馬を見せたオウマタイムの走りに確かな手ごたえを感じた様子で、「しぶとく粘って良い競馬をしたね!南関東クラシックが楽しみになりました。実況でも馬名が呼ばれていたからPRもできたね!」と嬉しそう。やはり、こういったレースをきっかけに、より多くの皆さんに関心を持っていただけたらという気持ちは、南関東競馬に携わっている関係者全ての願いなのでしょう。

 オウマタイムの次走は京浜盃(SII)の予定。ぐっと距離が近づく南関東競馬場のパドックでどんな姿を披露してくれるのか、今からワクワク!楽しみいっぱいです。
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