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プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第95回 「豊作」 2019.02.14

     2018年12月23日に行われた第63回有馬記念は3歳のブラストワンピース(牡、美浦・大竹正博厩舎)が優勝した。 16頭の出走馬の中でブラストワンピースは唯一の3歳馬だった。1頭だけ出走した3歳馬が有馬記念を制したのは、1975年のイシノアラシ、2016年のサトノダイヤモンドに続く3度目のケースになった。 2018年は2015年に生まれた「3歳馬の年」になった。11月のマイルチャンピオンシップでステルヴィオ(牡、美浦・木村哲也厩舎)が優勝し...

  • 第94回 「CM」 2019.01.07

     2018年のジャパンカップに向けて、テレビで流されたJRAのCMは、なかなか面白かった。 スタート直前の輪乗りが行われているスターティングゲートの目の前で土屋太鳳が突然叫び出す。「私、すごいことに気づきました。この1番と3番、あと6と7。お父さんがおんなじなんです」。すると高畑充希が「ほんとだ。兄弟だ」と返す。続いて松坂桃李が「さらにすごいことに気づいたんだけど......。ここにもそのお父さんの名前、書いてある」。「母...

  • 第93回 「悲願」 2018.12.11

     11月11日に京都競馬場で行われた第43回エリザベス女王杯はリスグラシュー(牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が優勝し、ついにGⅠタイトルを手にした。チャレンジすること8戦目での悲願達成となった。 リスグラシューは2014年1月18日、北海道ノーザンファームで父ハーツクライ、母リリサイド(FR)との間に生まれた。2歳時の2016年8月の新潟競馬場でデビューして2着。中1週で迎えた阪神競馬場の未勝利戦で初勝利を挙げた。デビュー3戦目は10月...

  • 第92回 「アイ」 2018.11.12

     10月14日に京都競馬場であった第23回秋華賞は断然の1番人気に支持されたアーモンドアイ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)が優勝した。桜花賞、オークスに続く優勝で史上5頭目の牝馬3冠に輝いた。 かつて牝馬3冠の最終戦はビクトリアカップだった。1970年に創設され、京都競馬場の芝2400㍍を舞台とした。1975年にエリザベス女王が来日したのを記念して、翌1976年からレース名がエリザベス女王杯へと変わった。条件は同じく京都競馬場の芝2400㍍だ...

  • 第91回 「ヨシダ」 2018.10.15

     日本で生まれたヨシダ(JPN)(牡4歳)が米国で活躍中だ。 5月5日にチャーチルダウンズ競馬場で行われた第32回ターフクラシックS(芝約1800㍍)では、9頭立ての4番手から徐々にポジションを上げ、残り200㍍付近で先頭に立つと、そのまま押し切り、デビュー8戦目で初めてのGⅠ勝利を飾った。 欧州遠征などを挟み、9月1日にはサラトガ競馬場で行われた第65回ウッドウォードS(ダート約1800㍍)に出走し、ダート初挑戦だったにもかかわら...

  • 第90回 「千六」 2018.09.12

     8月12日に新潟競馬場で行われた第53回関屋記念は1番人気に支持されたプリモシーン(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)が芝1600mを1分31秒6で駆け抜けて優勝した。1月に3歳牝馬限定のフェアリーS(中山、芝1600m)を制して以来、重賞レース2勝目となった。 「夏は牝馬」という格言があるように、暑い季節には牝馬が好成績を残している。関屋記念も例外ではなく、牝馬の活躍が目立つ。今年も含めた過去30回の関屋記念で、牡馬は350戦して22勝の...

  • 第89回 「単勝」 2018.08.10

     7月22日に今夏の福島競馬が終わった。6月30日に始まり、土日の8日間、全96レースの中でもっとも注目を集めたのは7月7日に行われた開成山特別だった。 現役最強の障害馬オジュウチョウサン(牡7歳、美浦・和田正一郎厩舎)が4年8か月ぶりに平地レースに参戦したからだ。この日、福島競馬場の入場者は1万4,247人を記録した。これは2011年3月の東日本大震災で被災した福島競馬場が翌2012年4月に競馬を再開してからの土曜日としては最多の...

  • 第88回 「19回」 2018.07.13

     5月27日に行われた東京優駿(日本ダービー)では、5番人気のワグネリアンが優勝し、第85代ダービー馬になると同時に、手綱を取った福永祐一騎手(41)が68人目の「ダービージョッキー」になった。 1996年にデビューした福永騎手は3年目の1998年にダービー初騎乗を果たした。コンビを組んだのはキングヘイロー。ダンシングブレーヴ(USA)産駒で前年の10月にデビューし、3連勝で東京スポーツ杯3歳S(当時)を制し、年が明けてからも、弥生賞...

  • 第87回 「辛抱」 2018.06.11

     4月29日に京都競馬場の芝3200㍍で行われた第157回天皇賞・春は、2番人気のレインボーライン(牡5歳、栗東・浅見秀一厩舎)が優勝、挑戦10度目で念願のGⅠタイトルを手にした。 挑戦10度目でのGⅠ制覇というのは、カンパニーの13戦目(2009年天皇賞・秋)、キングヘイローの11戦目(2000年高松宮記念)に次ぐ3番目のスロー出世。あきらめずにチャレンジしてきたことが結果的に吉と出た。父親のステイゴールドもJRAのGⅠレースは19戦して勝...

  • 第86回 「早熟」 2018.05.13

     旧聞に属するが、日本時間の4月1日、海の向こうとこちら側で2頭の4歳馬が明暗を分けた。 昨年の日本ダービー優勝馬レイデオロ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)はアラブ首長国連邦ドバイのメイダン競馬場で行われたドバイシーマクラシック(GⅠ、芝2410㍍)に出走し、4着に終わった。レースはホークビルが先手を奪って、スローペースの流れとなり、そのままホークビルが先頭でゴールした。展開に恵まれず、レイデオロは本来の力を出せずじまい...

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