JBIS-サーチ

国内最大級の競馬情報データベース

プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第27回 究極の内国産 2013.06.13

     今年で18回目を迎えたNHKマイルカップは、かつて「マル外ダービー」と呼ばれた。この世界で俗に「マル外」と呼ばれる外国産馬が大活躍した。 1996年の第1回は象徴的だった。優勝したのは米国生まれのタイキフォーチュン。2着は英国産のツクバシンフォニーで、3着も英国生まれのゼネラリスト。以下ヤシマキャプテン(米)、スギノハヤカゼ(米)、ヒシナタリー(米)、セイントリファール(米)、エイシンガイモン(米)と上位8着までを、...

  • 第26回 皐月賞の秘密 2013.05.14

     4月14日に行われた第73回皐月賞は単勝1番人気のロゴタイプが優勝した。 通算8戦5勝。昨年11月のベゴニア賞から朝日杯フューチュリティS、年明けのスプリングS、皐月賞と4連勝。押しも押されもせぬ第80回ダービーの最有力候補に名乗りをあげた。 父ローエングリンは現役時代、国内外合わせ、18度、GⅠレースに挑みながら、ついにタイトルを手にすることはできなかった。しかし、その息子は朝日杯フューチュリティSに続く2つ目の勲章をしっか...

  • 第25回 世代交代 2013.04.10

     昨年7月の函館2歳Sに始まった2013年クラシックレースの重賞戦線で、今年3月のスプリングSまでに25レースが行われ、22頭のステークスウイナーが誕生した。 新種牡馬のブラックタイドがテイエムイナズマ(デイリー杯2歳S)を送り出し、幸先のよいスタートを切ったかと思えば、フジキセキはタマモベストプレイ(きさらぎ賞)とメイケイペガスター(共同通信杯)を生み出し、これで初年度から15世代連続で重賞勝ち馬を誕生させるという驚異的...

  • 第24回 フジキセキ産駒1000勝 2010.03.01

     2月7日,東京競馬第5レースで1番人気のハングリージャックが優勝した。5ヵ月ぶりの実戦となったハングリージャックだったが,蛯名正義騎手の手綱に応え,危なげなく勝った。この勝利は中央競馬におけるフジキセキ産駒の通算1000勝目だった。この時点でフジキセキの1000勝はJRAの種牡馬別勝利数で第11位となった。歴代1位からを順に並べると次のようになる。 ①※サンデーサイレンス(USA)2749,②ノーザンテースト(CAN)1757,③※ブライア...

  • 第23回 2歳の年度代表馬 2010.02.01

     地方競馬全国協会(NAR)は1月7日,「NARグランプリ2009」の表彰馬と表彰者を発表した。年度代表馬にはデビューから無傷の5連勝を飾ったラブミーチャン(笠松・柳江仁厩舎)が選ばれた。1990年に第1回NARグランプリが始まって以来,2歳馬が年度代表馬に選出されるのは初めてという快挙だった。 日本中央競馬会(JRA)が主催するJRA賞の年度代表馬でも54年の発足以来,2歳の年度代表馬は出現していない。 ラブミーチャンは07年3月19日に北海道新ひだか町の...

  • 第22回 世代交代 2010.01.01

     ジャパンカップ(JC)ダートでのエスポワールシチーの勝利は,アンバランスだった世代別の勢力図を正常に引き戻す価値ある白星だった。 ダート界はここ数年,2002年生まれの「ディープインパクト世代」が君臨してきた。中央競馬でいえば,05年のJCダートをカネヒキリが優勝したのを手始めに,06年フェブラリーS(優勝カネヒキリ),07年フェブラリーS(サンライズバッカス),同年JCダート(ヴァーミリアン),08年フェブラリーS(ヴァーミリアン),同年JCダート(...

  • 第21回 血統論の正解と不正解 2009.12.01

     比叡ステークスは毎年,秋の京都競馬場で行われる特別レースだ。最近は1600万下の芝2400という条件で行われているが,1400だったり,2000だったりした時期もあった。 のちのジャパンカップ優勝馬マーベラスクラウンが3連勝目を飾り,重賞戦線へのステップとしたのが93年。また名脇役のシルクフェイマスも03年の勝利で弾みをつけ,次走の日経新春杯で重賞初制覇を果たしている。 そんな比叡ステークスが今年も11月14日に京都競馬場で行われた。エリザ...

  • 第20回 8歳カンパニーの挑戦 2009.11.01

     毎日王冠で8歳馬カンパニーが見せた走りには心底,感心させられた。 逃げるウオッカを射程に入れ,インコースの5,6番手を追走。最後の直線,残り200メートルを切ってから猛然とウオッカに襲いかかり,1馬身かわして先頭でゴールインした。 ウオッカが上がり33秒8の末脚で逃げ込みをはかるところをカンパニーは33秒0という瞬発力で一蹴した。とても8歳とは思えない,はつらつとした走りだった。 毎日王冠は4歳だった05年がサンライズペガサスの7着。0...

  • 第19回 ビユーチフルドリーマー 2009.10.01

     不勉強を恥じつつ告白すると,水沢競馬場に「ビューチフル・ドリーマーカップ」という重賞レースがあるのを知ったのは,つい2,3年前のことだった。このレース名を見た瞬間,「さすが伝統ある馬産地。岩手競馬がやることは粋だなあ」と感じたのを覚えている。 8月30日,今年もビューチフル・ドリーマーカップが行われた。歴史を重ねて,第35回。レースは単勝1.2倍という圧倒的な1番人気に支持されたクインオブクイン(牝7歳,桜田康二厩舎)が2着マツリダ...

  • 第18回 本命はつらいよ−函館編 2009.09.01

     8月9日,札幌競馬場では今年初めてのJRA2歳重賞・第41回函館2歳S(芝1200メートル)が行われた。 このレースで,ひとつのジンクスにピリオドが打たれた。「1番人気は勝てない」。14年間続いていたジンクスに終止符を打ったのは,岩田康誠騎手に操られたステラリード(牝,栗東・森秀行厩舎)だった。抜群の手応えで直線を向くと,あっという間に抜け出し,迫るキョウエイアシュラを頭差振り切った。 数あるJRA平地重賞のうち,函館2歳Sは1番人気がもっとも...

トップへ