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プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第37回 競馬二刀流 2014.04.21

     3月15日に阪神競馬場で行われた第16回阪神スプリングジャンプ(芝3900㍍)は4番人気の関東馬ケイアイドウソジンが優勝した。昨年11月に障害に転向してから無傷の3連勝で重賞タイトルを手にした。ケイアイドウソジンは2012年2月に平地のダイヤモンドS(東京競馬場、芝3400㍍)でも勝利しており、平地と障害の両方でステークスウイナーになった。 ケイアイドウソジンのように平地と障害の両方で重賞勝ち馬となったケースは、これが9例目だっ...

  • 第36回 波乱の主役 2014.03.13

     2月23日に東京競馬場で行われたJRA今年最初のGⅠレース、第31回フェブラリーSは単勝16番人気のコパノリッキーが優勝し、競馬ファンをアッと驚かせた。 16頭立ての13番枠からスタートすると、逃げるエーシントップ(USA)を見ながら、2番手でレースを進めた。田辺裕信騎手(30)は「砂をかぶらないよう気をつけた」という。馬群でもまれるのを避けて、気分良く走らせることを心がけた。ゴールまで残り400メートルあたりで先頭に立ってからも...

  • 第35回 北の踊り子 2014.02.12

     ノーザンダンサー(CAN)が米国のケンタッキー・ダービーで優勝したのは今からちょうど50年前の1964年だった。チャーチルダウンズ競馬場の10ハロン(約2000メートル)を当時のレコードタイムである2分0秒0で駆け抜けた。 3冠制覇こそ逃したが、18戦14勝という立派な成績を残し、競走馬としても十分に優秀だったノーザンダンサーではあるが、その名を不滅のものにしたのは種牡馬としての実績だった。 火付け役になったのは英国で2000ギニー、...

  • 第34回 キンカメの真価 2014.01.15

     快足ロードカナロアが現役最後のレースを白星で飾った。2013年12月8日、日本を代表するスプリンターが出走したのは香港・シャティン競馬場で行われた香港スプリントだった。芝1200mのGⅠレース。前年もこのレースを制しており、この日は連覇がかかっていた。 好スタートを切ると5、6番手を進んだ。4コーナー手前からスパートを開始し、最後の直線では後続を引き離す一方の独走となった。激しい2着争いを尻目に、アイルランド調教馬ソールパ...

  • 第33回 大いなる軌跡 2013.12.16

     2013年11月16日、東京スポーツ杯2歳Sで偉大な記録が達成された。 単勝2番人気の支持を受けたイスラボニータは、東京競馬場の芝1800mを1分45秒9という2歳のJRA新記録で駆け抜け、先頭でゴールした。その記録は前年の同じレースで、コディーノがマークした1分46秒0のタイムを0秒1更新するものだった。 この勝利はイスラボニータの父フジキセキにとって1996年生まれの初年度産駒から続いていた連続世代JRA重賞勝利記録を16世代とする貴重...

  • 第32回 ヘビ年の法則 2013.11.18

     2013年10月20日に京都競馬場で行われた第74回菊花賞はエピファネイアが2着のサトノノブレスに5馬身差をつける圧勝で終わった。 皐月賞では1分58秒1の好タイムで走りながら、ロゴタイプに半馬身差をつけられて2着。ダービーではゴール寸前でキズナにかわされて、これまた半馬身差の2着に終わっていた。 エピファネイアのように皐月賞、ダービーでともに2着になり、菊花賞に出走したケースは過去に8度あった。古い順に挙げるとイツセイ(1...

  • 第31回 ヒサトモの恩返し 2013.10.15

     第58代ダービー馬トウカイテイオー(父シンボリルドルフ、母トウカイナチュラル)が8月30日、繋用先の北海道安平町の社台スタリオンステーションで急死した。25歳。急性心不全だった。 弾むようなフットワーク、ざんばらでワイルドなたてがみ、見た目も華やかなスターホースらしいスターホースだった。 安田隆行騎手(現調教師)とのコンビでデビュー以来無傷の6連勝でダービーを制覇。ダービーのレース中に骨折し、4歳4月に戦列復帰した。...

  • 第30回 ヨハネスブルグ 2013.09.24

     新種牡馬ヨハネスブルグ(USA)が派手なパフォーマンスを見せたのは8月17日のことだった。 JRA函館競馬第5レースの新馬戦(芝1200㍍)で1番人気のペプチドスピカ(牝、母ドリームスピカ、母の父バブルガムフェロー)は好スタートから先頭を奪うと、そのまま後続を寄せつけず、2着に1秒8の大差をつける圧勝劇を演じた。 すると新潟競馬第5レースの新馬戦(芝1400㍍)でも田辺裕信騎手に操られたスナークマスカラス(牡、母サザンヒルズ、...

  • 第29回 種牡馬メーカー 2013.08.15

     6月23日に阪神競馬場で行われた第54回宝塚記念で、前代未聞の記録が達成された。どんな記録だったのかという種明かしは後回しにして、まずは出走馬と着順を、枠順に従って見てもらいたい。 ①ヒットザターゲット(父キングカメハメハ)11着 ②タニノエポレット(父ダンスインザダーク)9着 ③フェノーメノ(父ステイゴールド)4着 ④ダノンバラード(父ディープインパクト)2着 ⑤シルポート(父ホワイトマズル(GB))10着 ⑥トーセンラー(...

  • 第28回 母と子の絆 2013.07.22

     節目となった第80回日本ダービーは単勝1番人気のキズナ(父ディープインパクト)が優勝した。 武豊騎手が前人未到のダービー5勝目を飾るなど、今回も数々の新しい記録が作られたが、僕が一番驚いたのは、キズナは母キャットクイル(CAN)が20歳の時に出産したという事実だった。これは1942年(昭和17年)優勝のミナミホマレと並ぶ最高齢出産でのダービー制覇だった。 これまでに誕生した80頭のダービー馬は果たして母が何歳の時に出産したのだ...

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