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プロフィール
村本浩平スポーツライター

1972北海道生まれ。
 札幌市在住。
大学在学中に「第1回Numberスポーツノンフィクション新人賞」を授賞。
大学卒業後は競走馬育成牧場に勤務。
生産・育成の現場への深い理解と知識を生かした執筆活動を行う。
現在は「優駿」「サラブレ」「競馬ブック」などの競馬雑誌に寄稿する他、競走馬のふるさと案内所のニュース記事等も担当。
エッセーのタイトルは造詣の深い「北海道日本ハムファイターズ」から。

最新記事一覧

  • 第142回 『ゾース、馬ソリを引く』PART Ⅱ 2020.10.16

     ゾース(シマウマと馬を異種交配された雑種馬)を乗馬にするために、シマウマの牡馬を購入した、新冠町内で生産牧場を営む田村義徳さん。繋養していたアパルーサとハフリンガーの牝馬に配合を試みると、牡、牝の双方で見事な縞模様が出たゾースが誕生した。  しかしながら、知人からの誘いを受けて、その2頭のゾースは草ばんば大会へと出走。その噂を聞きつけて、会場であるむかわ町穂別へとやってきた筆者、というのが前回のあらすじである。...

  • 第141回 『ゾース、馬ソリを引く』PART Ⅰ 2020.09.17

     世界で唯一とされるばんえい競馬。その言葉を借りるのなら、世界で唯一かつ、初めてのレースを目の当たりにしてしまったのかもしれない。 そのレースが行われたのは、7月26日にむかわ町のばんえい競馬特設会場で開催された、穂別ポニー輓馬大会。以前にもこのコラムの中で草ばんば大会について(107回~109回)取り上げたこともある。 しかしながら、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るべく、いたる所で大会が中止。穂別ポニー輓...

  • 第140回 『護持』 2020.08.19

     コロナ太りと言われる前から、ぽっちゃりとしていた筆者であるが、不要不急の外出を避けていたことが更に拍車をかける形で、ただの「不摂生太り」になっていた。 緊急事態宣言が解除された以降、筆者の住む札幌市内でも、様々な公共施設が再開していく中で、好んで利用していたトレーニング施設も再開の運びとなった。 その施設では入場時のマスク着用や、アルコールスプレーでの手の消毒だけでなく、非接触型体温計での検温、そして、簡単な健...

  • 第139回 『新しい仕事様式』 2020.07.17

     GⅠシーズンはレース後に電話で感想を語り合ってきた友人が、「この流れに乗って、俺たちもZOOMで競馬観戦してみない?」と誘ってきた。言われるがままにスマホにアプリをダウンロードし、その友達から送られてきたURLを開くと、TVのニュースで見たことがあるZOOMの画面が、そっくりそのまま出てきた。 時代を先取るニューパワーだ!と興奮しながら、その友人と会話を交わしていくも、途中で会話がままならなくなる。すると、「村もっちゃんの話...

  • 第138回 『競馬を止めるな!』 2020.06.18

     毎年、ゴールデンウィークは自宅に引きこもっている。一度、しずない桜まつりが開催されていた時期に、日高方面へ取材に行ったことがある。 案の定というのか、帰りは大渋滞に巻き込まれ、いつまで経っても動かない車列の中で、ゴールデンウィーク期間は日高方面への取材を入れないことを誓った。 今年のゴールデンウィークも自宅に引きこもっていた。 しかしながら今回は自発的ではなく、緊急事態宣言の発令という、国からのお達しである。な...

  • 第137回 『それはゾンビ映画のように...』 2020.05.21

     取材の後、その日は交流重賞が行われていたのに気づき、国道沿いにあったAIBAへと馬券を購入するために立ち寄った。だが、いつもなら建物の前に止まっているはずの車の数があまりにも少なく、しかも入り口のシャッターで閉ざされている。 まさか今日は休業か、と思っていたところ、入り口の張り紙には、「新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当面の間、勝馬投票券の発売・払戻を取り止めます」と書かれていた。その時、日常的な行動を...

  • 第136回 『ブエノスアイレス午後1時 PARTⅣ』 2020.04.17

     アルゼンチンを世界的な農業大国にした、肥沃な大地であるパンパ。その大地からのエネルギーが馬の膝丈ほどはあろうかという長さの、牧草の全てに詰まっている。 アルゼンチンを代表する名種牡馬オーペンを繋養するHaras Carampangue。牧場の代表を務めるIgnacio Pavlovsky氏は、伸びっぱなしにも思えてくる牧草が生い茂った放牧地を、誇らしげに見渡すと、「この土地はグレードだよ」と呆気にとられている自分と、Hディレクターに話しかけてく...

  • 第135回 『ブエノスアイレス午後1時 PARTⅢ』 2020.03.18

     元々、別荘として使われてきたはなれを改装したホテルの客室は、いくつか戸を開け放ったかのような冷たい風が吹き込んでくる。 ブエノスアイレス市内からハイウェーで北西に130㎞ほど。ガイドブックではガウチョ(18世紀末から牧畜業に従事してきた、アルゼンチン版カウボーイ)が暮らす街とされている、サン・アントニオ・デ・アレコ。 こうした文化的背景もあるのか、アルゼンチンを代表する牧場のほとんどがこの近郊にあるという。感覚的には...

  • 第134回 『ブエノスアイレス午後1時 PARTⅡ』 2020.02.19

     ユニクロで買ったエアリズムの上に、白い長袖シャツ、そして薄手のジャケットを羽織る。天気予報によると、日中は30度近くまで気温が上がるらしいが、夜になると一気に冷え込むらしい。外に出るとカラッとした熱気が身体を包み込んだが、夜になればジャケット一枚では寒いと思えるのかもしれない。 日本のほぼ真裏に当たるアルゼンチンに着いてから2日目。ロケ初日の午前中には、「エビータ」の愛称がつけられているエバ・ペロンがバルコニーで...

  • 第133回 『ブエノスアイレス午後1時』 2020.01.21

     顔の表面が油でテカりすぎてくると、フェイスシートでも拭き取れなくなる。トランクの中に入れてあった洗顔フォームでなければ、この幾層にもこびりついた顔の油を落とすことはできないだろう。 羽田国際空港を発ってから約31時間。日本のほぼ真裏、時差で言うとマイナス12時間というアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスのエセイサ国際空港に降り立つことができたのは、現地時間の10月24日の午後1時となる。 逆転しているのは時間だけでは無...

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