北海道馬産地ファイターズ
1972北海道生まれ。
札幌市在住。
大学在学中に「第1回Numberスポーツノンフィクション新人賞」を授賞。
大学卒業後は競走馬育成牧場に勤務。
生産・育成の現場への深い理解と知識を生かした執筆活動を行う。
現在は「優駿」「サラブレ」「競馬ブック」などの競馬雑誌に寄稿する他、競走馬のふるさと案内所のニュース記事等も担当。
エッセーのタイトルは造詣の深い「北海道日本ハムファイターズ」から。
最新記事一覧
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第71回 『競馬の翻訳』 2014.11.13
以前のコラムでも記したように、北海道のFM局で、DJ兼放送作家をしている自分だが、先日、凱旋門賞をリスナーの方に伝えようとしたとき、ふと台本を書く手が止まった。 このコラムをお読みの皆さんなら、凱旋門賞がどれほど凄いレースかということは、何も説明せずともお分かりだろう。しかし、凱旋門賞の凄さを、競馬を全く知らない方に分かりやすく伝えようとすると、何かと説明が多くなってしまうことに気付かされる。 まずは凱旋門賞の...
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第70回 『ビギナーズセミナー』 2014.10.19
前回のコラムで、指定席を前売りにしてみてはどうか?という内容と、前売りで指定席が手に入れられるのなら、旅行ツアーも組めるはずと書かせてもらった。その後、よく調べてみると(というか、JRAホームページのイベント欄を見落としていたのだが)、開催期間中に指定席券付きのホテル宿泊セットが発売されていたことに気付いた。 宿泊セットの対象ホテルは4軒。いずれも市内ではグレードの高いホテルであり、料金は少々お高めだが、宿泊す...
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第69回 『前売り指定席』 2014.09.21
というわけで(前回のコラム参照)、新スタンドが完成し、7月26日にグランドオープンを迎えた札幌競馬場へと行ってきた。 有り難いことに、取材という名目でJRAからパスを与えられている自分は、開門前に集まった3,285名という人垣をかき分けながら、最前列で除幕式の様子を取材。その後は一足早くファンファーレホールの中へ入らせてもらい、西宮神社の福男さながらに、パドックやゴール前へと駆け出していくファンの姿をカメラに収めた。 ...
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第68回 『札幌競馬場グランドオープン』 2014.08.16
村本浩平 これを読んでいるであろう村本浩平さんへ。 前略、馬券は当たっていますか?今年に入ってから、競馬が終わる度に、「仕事をもっと頑張ろう...」とつぶやいていた姿、人ごとのようには思えませんでした。まあ、これを書いているのも本人だから仕方がないですけどね(笑)。 今回、このコラムを通して伝えたかったことは、この夏、村本さんが最も馬券を購入いや競馬を楽しむ場所となるであろう札幌競馬場が、どれほど素晴らしいかというこ...
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第67回 『ダービーって?』 2014.07.16
先日、コーナータイトルにも自分の名前が使われている(笑)、北海道の某FM局で打ち合わせをしていた際の話になる。そのコーナーでは初心者に向けた競馬の説明、そして週末のレースの予想をしているのだが、スタッフの女性から、「番組や村本さんの話を通して、ダービーが凄いレースだということは充分に分かったのですが、それでも、どうしてGⅠレースの中で、ダービーだけがあれほど盛り上がるのかがピンと来ません」と言われて、一瞬、言葉が...
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第66回 『緑川所長退任に際して PART2』 2014.06.16
競走馬のふるさと日高案内所の所長職を、今年の3月末を持って定年退任された緑川芳行さん。 その緑川さんが定年間近となった時、突き動かされるように行動したのが、東日本大震災で被災した馬たちやその関係者の支援。その中でも人馬共に多大なる被害を受けた「相馬野馬追」が、東日本大震災に遭ったその年でさえ開催されたという事実に接し、取った行動は、祭にかける関係者の思いや、被災地の現状を現地に出向いて、自分の目で確かめることだ...
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第65回 『緑川所長退任の際して』 2014.05.21
競走馬のふるさと日高案内所の緑川芳行所長が3月末に、満65歳の定年を以てHBA(日高軽種馬農協)を退職された。 この「JBBA NEWS」をお読みになっている読者の方も、競走馬のふるさと日高案内所内やHBAのせり市場において、再上場の受付に座られている緑川所長の姿を一度は見かけたことがあるはずだ。 自分自身も緑川所長、いや緑川さんが所長職に就かれた11年程前から、いや、正確には「こっちに来たら顔を出してよ!」と気さくに声をかけて...
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第64回『ポニーショー』 2014.04.30
大切なことだから2回言います、ではなくて、大切なことだから2回書きます。もし皆さんが何らかの機会で新千歳空港の近くに来ることがあるのなら、是非ともノーザンホースパークで行われているポニーショーを見ておくべきだ。 実はこの書き出しは、キャロットクラブ会報紙「ECLIPSE」で連載中のコラム、「馬創りの現場から」の今月発刊号の書き出し部分に少しだけ手を入れたもの。まさか「JBBA NEWS」と「ECLIPSE」を購読し、しかも自分のコラム...
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第63回『浦河からソチへ』 2014.03.17
今年のソチオリンピックの出場選手の中に、浦河町出身の選手がいる。スピードスケートの男子5000Mに出場を予定しているのが、浦河第二中学校の出身で、現在は山形中央高校に通うウイリアムソン師円選手。まだ18歳の師円選手は、スピードスケート日本代表の男子選手では最年少。しかも高校生がオリンピックに選出されたのは22年ぶりのこととなる。 「中学まで決して目立った成績を残していなかっただけに、オリンピックに選ばれるような選手にな...
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第62回『競走馬ハンドブック』 2014.02.14
先日、フェイスブックを眺めていると、ライターの島田明宏さんが、「競走馬ハンドブック」という本を取り上げていた。 日本ウマ科学会が編集したこの本は、「わが国初の本格的な競走馬育成書」と銘打たれている。確かにこうした技術書は目にしたことが無いなあと思い、島田さんの投稿に、「正直高いですが、勉強のために買ってみます!」と書き込んでみた。すると島田さんは、「ゼロをひとつ見間違えていたことに気付きました」と返してくれたの...