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プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第87回 「辛抱」 2018.06.11

     4月29日に京都競馬場の芝3200㍍で行われた第157回天皇賞・春は、2番人気のレインボーライン(牡5歳、栗東・浅見秀一厩舎)が優勝、挑戦10度目で念願のGⅠタイトルを手にした。 挑戦10度目でのGⅠ制覇というのは、カンパニーの13戦目(2009年天皇賞・秋)、キングヘイローの11戦目(2000年高松宮記念)に次ぐ3番目のスロー出世。あきらめずにチャレンジしてきたことが結果的に吉と出た。父親のステイゴールドもJRAのGⅠレースは19戦して勝...

  • 第86回 「早熟」 2018.05.13

     旧聞に属するが、日本時間の4月1日、海の向こうとこちら側で2頭の4歳馬が明暗を分けた。 昨年の日本ダービー優勝馬レイデオロ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)はアラブ首長国連邦ドバイのメイダン競馬場で行われたドバイシーマクラシック(GⅠ、芝2410㍍)に出走し、4着に終わった。レースはホークビルが先手を奪って、スローペースの流れとなり、そのままホークビルが先頭でゴールした。展開に恵まれず、レイデオロは本来の力を出せずじまい...

  • 第85回 「継承」 2018.04.13

     名競走馬で名種牡馬だったサウスヴィグラス(USA)が3月4日、この世を去った。22歳だった。 サウスヴィグラス・パートナーシップ事務局の三浦秀樹さんによると、1月26日に腸閉塞による疝痛を起こしたため開腹手術を行ったが、高齢だったこともあり、その後、回復することはなかったという。 2017年はサウスヴィグラスにとって素晴らしい1年だった。産駒のヒガシウィルウィン(牡、船橋・佐藤賢二厩舎)がジャパンダートダービーでJRA所属...

  • 第84回 「隔世」 2018.03.12

     2月11日に東京競馬場で行われた第52回共同通信杯は6番人気のオウケンムーン(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)が優勝し、父のオウケンブルースリにJRA重賞初勝利をプレゼントした。 2008年の菊花賞馬オウケンブルースリだが、産駒は数少ない。種牡馬1年目の2013年には23頭に種付けし、翌年13頭が誕生した。その後の種付頭数は12頭、9頭、8頭と少しずつ減り続け、昨2017年はついに1頭になった。 産駒が競走年齢の2歳に達した2016年7月にラ...

  • 第83回 「独占」 2018.02.09

     12月28日に阪神競馬場で最終レースのファイナルSが行われ、キンシャサノキセキ(AUS)産駒のスマートカルロスが優勝した。これで中央競馬の2017年の全日程が終了した。 JRAのリーディングサイアーには、産駒が251勝を挙げ、58億3,915万9,000円の賞金を獲得したディープインパクトが輝いた。2012年に初めて首位の座に就いて以来6年連続でトップの地位を守った。6年連続の首位というのは、1995~2007年まで13年連続で首位に立ったサンデーサ...

  • 第82回 「3連覇」 2018.01.04

     2017年12月2日に中山競馬場で行われた第51回ステイヤーズSは単勝オッズ1.3倍という断然の1番人気に支持されたアルバート(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)が優勝し、ステイヤーズS史上初の3年連続制覇を果たした。 中央競馬の平地重賞では、もっとも距離の長い芝3600㍍戦。特徴のある、このレースを得意とする「マラソンランナー」はかつても存在した。ピュアーシンボリ(1981、82年)、スルーオダイナ(1988、89年)、アイルトンシンボリ(1992...

  • 第81回「ミルコ」 2017.12.18

     エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ。京都競馬場で2週続けて、ミルコ・デムーロ騎手(38)の「神騎乗」を目の当たりにした。 スローペースになったエリザベス女王杯では騎乗馬モズカッチャンを先行させ、逃げ込みをはかるクロコスミアをゴール寸前で差し切り、クビ差の勝利を飾った。翌週のマイルチャンピオンシップでは一転して後方待機策。大外18番枠という不利な枠からスタートしたペルシアンナイトを序盤は馬群の後方に置き、最後...

  • 第80回 「初GⅠ」 2017.11.17

     10月15日に京都競馬場で行われた第22回秋華賞は3番人気のディアドラ(牝3歳、栗東・橋田満厩舎)が優勝した。ハービンジャー(GB)産駒が3世代目にして初めてGⅠタイトルを手にした。 桜花賞、オークスに続く3歳牝馬による牝馬3冠の最終戦である秋華賞は、1996年にエリザベス女王杯と分離する形で新設された。京都競馬場の芝2000㍍を舞台にする第22回大会は、新設以来初めて重馬場で行われることになった。 3着にもモズカッチャンが入った...

  • 第79回 「追加登録」 2017.10.18

     9月18日に中山競馬場で行われた第71回朝日杯セントライト記念は2番人気のミッキースワロー(牡3歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)が優勝した。2着のアルアイン、3着のサトノクロニクルとともに10月22日に京都競馬場で行われる第78回菊花賞の優先出走権を獲得した。 しかし出走には追加登録が必要だ。ミッキースワローは成長が遅れていたため、3冠レースの第1回と第2回の特別登録を行っていなかったのだ。皐月賞、ダービー、菊花賞、桜花賞、オー...

  • 第78回 「オグリ」 2017.09.13

     新潟競馬場の名物コース、芝の直線1000㍍を使って行われる第17回アイビスサマーダッシュは7月30日にあり、単勝8番人気のラインミーティア(牡7歳、美浦・水野貴広厩舎)が優勝した。7歳馬がデビュー36戦目で重賞レース初制覇を果たした。重賞レースへの出走は2013年3月のファルコンS以来4年4か月ぶり2度目のことだった。 ラインミーティアの体の中に、あのオグリキャップの血が流れていることを知ったのはレースから数日たった後だった...

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