北海道馬産地ファイターズ
1972北海道生まれ。
札幌市在住。
大学在学中に「第1回Numberスポーツノンフィクション新人賞」を授賞。
大学卒業後は競走馬育成牧場に勤務。
生産・育成の現場への深い理解と知識を生かした執筆活動を行う。
現在は「優駿」「サラブレ」「競馬ブック」などの競馬雑誌に寄稿する他、競走馬のふるさと案内所のニュース記事等も担当。
エッセーのタイトルは造詣の深い「北海道日本ハムファイターズ」から。
最新記事一覧
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第11回 馬産地見学ガイドツアーについて 2009.11.01
ツアーが終わった。こう表記すると,なんだか全国公演を終えたミュージシャンぽいかなと思ったのだが,自分が行ってきたツアーとは,前回のコラムでも書いたとおり,JBBAが企画し,10月9日から11日まで行われた「馬産地見学ガイドツアー」である。 なんと2泊3日で東は浦河から西は安平町まで,2つの個人牧場と3つのオーナーブリーダー,11カ所のスタリオンステーションと,2つの乗馬観光施設。はたまた北海道市場からウインズ静内までという,とても3日間...
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第10回 馬産地見学 2009.10.01
ツアーコンダクターになった。前回のコラムで「馬主になった」と書かせてもらったが,今回は(仮)ではなく本当である。 別にライターとしての筆力の無さに今頃気付き,将来をはかなんだわけではない。JBBAの競走馬のふるさと案内所が企画する「馬産地見学ガイドツアー」でツアーコンダクター兼ライターの大役を担うこととなったわけだ。 先日,JBBAの方や協力をしてくださるHBA,IBAの方々と打ち合わせをしてきたが,3日間に亘る行程を見て正直,驚いた...
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第9回 よくわかるシリーズ 2009.09.01
馬を買うことにした。勿論,馬主になるほど安定した収入は持っていないので,ここからは仮の話である。 しかし村本さん(仮)は,馬を買おうにしても仲のいい調教師や知り合いの生産牧場といったつてがない。必然的にせり市に行かざるを得ないのだが,その時,市場の受付でふと手にしたのが「よくわかるシリーズ」だった。 「よくわかるシリーズ」は,子供向けの教育書かと思えるほど可愛らしいタイトルとは裏腹に読み応えがあるうえに,イラストもふんだ...
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第8回 馬市ドットコム(Part2) 2009.08.01
馬市ドットコムの提携牧場((有)チェスナットファーム,エバグリーンセールスコンサインメント,(株)ハッピーネモファーム,(有)平野牧場,前田宗将牧場,(有)大作ステーブル,(有)山口ステーブル)は,チームとして結びついているだけでなく良きライバルでもあると,運営者の齊藤宗信さんは話す。 「チームの仲間からG㈵馬を送り出すことができたり,また,せりで高い評価を受けたときには,自分のことのように喜び合います。ただ,その一方で競馬にしても,ま...
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第7回 馬市ドットコム(Part1) 2009.07.01
せり市で一際目を引く,濃いブルーの看板と同色のブース。元気なスタッフの挨拶と,見栄えのいい上場馬の姿に思わず足を止めたのなら,その看板には「馬市.com(ドットコム)」と書かれているはずだ。 馬市ドットコムは競り市場情報サイトの運営と,サラブレッドに関する情報管理をホームページ上で発信。また,せり市の前にはホームページや小冊子などで提供牧場の上場馬を紹介しているだけでなく,このようなブースを設置して,上場馬のとりまとめも行っ...
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第6回 立ち写真 2009.06.01
勝手な解釈かもしれないが,日本は世界の競馬国の中でも,最も立ち写真が美しい国だと感じる。これまでに多くの海外のスタリオンブックを見たことがあるが,そのほとんどが写真に統一性が無いのでは? と思えるほどに種牡馬の肢の位置がバラバラ。写真で個体を比較するのは不可能ではないかと思うほどである。 その点,日本の立ち写真は素晴らしい。ほとんどの写真が統一的で,しかも背景まで考えられた構図は一種の芸術作品とも言える。日本人は美意識...
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第5回 ウォーエンブレム 2009.05.01
昨年,32頭の産駒が中央で走り,うち13頭の産駒で21勝。その勝ち鞍の中にはG㈵秋華賞を含む重賞4勝が含まれており,AEIは2.63という驚異の数字を記録した。 驚くべき産駒実績を残しているその種牡馬の名前とはウォーエンブレム(USA)。現役時はアメリカクラシック2冠を含む13戦7勝。その年にはエクリプス賞最優秀3歳牡馬にも選出された,アメリカを代表する名馬でもある。 03年から社台スタリオンステーションに導入されたウォーエンブレムだが,シー...
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4第回 種牡馬展示会について 2009.04.01
一昔とは違って,1月生まれのサラブレッドは珍しくなくなった。むしろ1月産まれのトールポピーとリトルアマポーラがG㈵を勝利し,当歳市場でも早生まれの利点である成長過程で優位にあることで高い評価を集めている。こうなると1月,2月といった早産まれのサラブレッドをどんどん生産した方がいいのではという気すらしてくる。 ここで問題となってくるのが種牡馬展示会である。2月に入り,毎週のようにそれぞれのスタリオンで種牡馬展示会が行われて...
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第3回 セイウンワンダーの活躍で注目の集まるJRA育成牧場管理指針 2009.03.01
JRAが制作した「JRA育成牧場管理指針」をご存じだろうか?自分自身,JRA育成馬であるセイウンワンダーの取材で日高育成牧場を訪れた際に初めて目にすることができたのだが,僅かながらも育成牧場に勤務した人間として,目から鱗が落ちるような内容だった。 全36ページにわたって明記されているのは,競走馬の日常管理や馴致について。JRAの各育成牧場(日高育成牧場,宮崎育成牧場)のスタッフが海外へと出向く一方,30年以上にわたって現場で培われてきた...
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第2回 2009 Stallions in Japan(Part2) 2009.02.01
「Stallions in Japan」における,種牡馬情報をビジュアル化する様々な効果とメリット。その中でも最も大きいことは,現在の姿が映し出されているということである。いや,「現在の姿」という表現はそれほど正しいとは言えない。なぜなら映像に収められているのは夏に撮影された姿だからだ。 種付けシーズン中は馬体を減らすこともある種牡馬たちだが,オフシーズンを迎えるこの時期は毛艶,馬体の張りとコンディションも非常に良くなる。その上,日差...