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プロフィール
阿部典子ライター&フォトグラファー

馬に魅せられ、南関東競馬を中心に取材活動をする日々。
南関東競馬のフリーペーパーpocopoco、一口馬主クラブの会報コラムや、インターネットで厩舎情報などを執筆。
厩舎取材や記事作成などを行う中で馬の姿を見ない日はなく、何を見ても競馬や馬のことを考えてしまう馬好き。
趣味は読書と空観察。

最新記事一覧

  • 第103回 競馬場で写真を撮ること 2023.06.27
     第103回 競馬場で写真を撮ることの画像

     先日、競馬場でカメラを手にした女性ファンが増えているということが話題になりました。中央・地方両方の競馬場で撮影をしているカメラマンの方々も「最近、ぐっと増えた」とのこと。その言葉を実感したのが5月21日、オークス当日の東京競馬場でした。 色とりどりの花が咲く美しいバラ園。そこには、カメラやスマートフォンを手に、競馬場を楽しむ女性の皆さんの姿があちこちに。アニメファンかな?と思う華やかな衣装をまとった方々も多く、昨...

  • 第102回 暮らしの場、誰かの大切な場所としての競馬場 2023.05.25
     第102回 暮らしの場、誰かの大切な場所としての競馬場の画像

     以前、船橋競馬場の調教師の皆さんから、競馬場にまつわる思い出話についての取材をしたことがありました。それを機に、厩舎の皆さんもきっといろいろなエピソードをお持ちなのではと思い、取材の際に聞き集めをスタート。今回、その一部をお伝えしていきましょう。 第95回でも触れましたが、船橋競馬場がある場所はもとは海。1950年代、埋め立て工事初期のエリアに建てられたのが船橋競馬場でした。 その後、周囲の埋め立てが進み、競馬場の南...

  • 第101回 JBCクラシック優勝馬 ミューチャリー ここまで道とこの先の道 2023.04.25
     第101回 JBCクラシック優勝馬 ミューチャリー ここまで道とこの先の道の画像

     3月15日に行われたダイオライト記念(JpnII)を最後に、ミューチャリー(船橋・矢野義幸厩舎)が競走馬生活に別れを告げました。ミューチャリーといえば、2021年に金沢競馬場で行われた第21回JBCクラシック(JpnI)で優勝し、地方所属馬としての悲願を達成。ミューチャリーだけではなく、この年はジャパンダートダービー(JpnI)でキャッスルトップ(渋谷信博厩舎)が、川崎記念(JpnI)とかしわ記念(JpnI)でカジノフォンテン(山下貴之厩舎)が...

  • 第100回 母から受け継いだ「誇り」を力に。クラウンプライド 2023.03.27
     第100回 母から受け継いだ「誇り」を力に。クラウンプライドの画像

     ダート路線で活躍中のクラウンプライド(JRA新谷功一厩舎)。2022年2月に行われたUAEダービーで見事優勝し、世界の競馬の歴史にその名を刻みました。去る2月26日(日本時間)に行われたサウジカップでは5着に入り、堅実な力を再び世界へとアピール。今後の活躍にも期待が高まります。 クラウンプライドの血統を辿ると、祖母に道営でデビュー、南関東所属馬として初めて桜花賞(GI)に出走したエミーズスマイル、母は道営デビューの後、南関東...

  • 第99回 送り出す側の気持ちを思う、門出の季節 2023.02.24
     第99回 送り出す側の気持ちを思う、門出の季節の画像

     今年も門出の季節となりました。そこで今回は、取材を通じて目にした馬たちの「引退式・門出」の舞台裏を振り返ってみることにしました。競走馬の「門出」は春とは限りませんが、送る側の'気持ち'は同じなのではと思います。 まずは、地方競馬で初めてドバイワールドカップに出走するなど、南関東の枠を超えて大きな夢を見せてくれたアジュディミツオー(父アジュディケーティング)。引退式は2009年11月18日、船橋競馬場で行われました。セレモ...

  • 第98回 「対談」の書き起こし 2023.01.25
     第98回 「対談」の書き起こしの画像

     ここ最近、何度か「競馬関係者の対談の文字おこし」の仕事をさせていただく機会に恵まれました。対象の方お一人から話を伺うというのが、いつものパターン。初の「対談取材」の日には、若干の緊張とワクワク、そんな気持ちを抱いての現地入りとなりました。 その現場とは、昨年夏、JRAのホームページに特設コーナーとして掲載された「サマーシリーズ・競馬女子トーク」の収録会場。このJBIS-Searchのコラムでもお馴染み、ホースコラボレーターの...

  • 第97回 受け継がれている「幸運を願う文化」 2022.12.23
     第97回 受け継がれている「幸運を願う文化」の画像

     今回は、新年がより良い年になるようにという願いを込めて、「受け継がれてきた文化的な側面、縁起担ぎ」について書いていきたいと思います。 競馬は勝負の世界。勝てるように、無事にレースから戻れるようにと、いろいろな「縁起」が担がれ、目に見えるもの、目には見えないもの、その形はさまざまです。 まずはじめは、「日取り」にまつわる縁起です。厩舎では入厩と退厩が繰り返されていますが、この時に引用されるのが、大安や友引などで知...

  • 第96回 競馬界に灯る「手仕事」「技術」の文化 2022.11.25
     第96回 競馬界に灯る「手仕事」「技術」の文化の画像

     先日、民藝運動で知られる柳宗悦(やなぎむねよし)さんの著書と出会いました。日本の手仕事の美しさ、技術の高さ、使いやすさ、そこに息づく歴史を、良いものとして次に繋げていくのが大切だという内容。 競馬の話は出て来ませんが、読み進めているうちに、競馬にもいくつもの手仕事があり、実用と見栄えを兼ね備えた「伝統の技術」や、受け継がれて来た「技」があることに気が付きました。 競馬で目につきやすい手仕事といえば、馬のたてがみ...

  • 第95回 競馬場のあの頃物語 2022.10.26
     第95回 競馬場のあの頃物語の画像

     先日、船橋競馬場の歴史を調べる機会がありました。その際に参考にしたのが国土地理院の地図・空中写真閲覧サービス。もともと歴史と地図が好きということで、いざ調べ始めると、やめられない止まらない。その流れで各地の競馬場の「あの頃」を見てみることにしました。  まずは、きっかけとなった船橋競馬場。大雨の翌日に「海岸厩舎(向こう正面にある厩舎地区)でウナギが出た」、「馬場にザリガニがいた」という話を耳にしたことがあります。...

  • 第94回 強く頼もしいヒロイン」 スピーディキック、戸塚記念(SI)優勝 2022.09.26
     第94回 強く頼もしいヒロイン」 スピーディキック、戸塚記念(SI)優勝の画像

     9月15日、川崎競馬場で3歳重賞・戸塚記念(SI)が行われました。優勝したのは浦和・藤原智行厩舎のスピーディキック(父タイセイレジェンド)。3馬身差の圧勝で重賞6勝目となりました。 スピーディキックは桜花賞(SI)、東京プリンセス賞(SI)を連勝して牝馬クラシック2冠を制覇。その強さと共に、『チーム益田』で掴んだクラシック優勝としても、南関東競馬史にその名を刻んだのは多くのファンが知るところです。JRA勢を迎えて行われた6月...

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