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プロフィール
有吉正徳競馬ライター

1957年福岡県生まれ。
82年から東京中日スポーツで競馬担当。
92年に朝日新聞社入社。
現在、毎週金曜日の夕刊スポーツ面に「競馬ウイークリー」を連載。
競馬予想の基本は「人気薄からワイド狙い」。
アルコールは飲めないが、競馬が話題ならば何時間でも話すことができる。

最新記事一覧

  • 第35回 北の踊り子 2014.02.12

     ノーザンダンサー(CAN)が米国のケンタッキー・ダービーで優勝したのは今からちょうど50年前の1964年だった。チャーチルダウンズ競馬場の10ハロン(約2000メートル)を当時のレコードタイムである2分0秒0で駆け抜けた。 3冠制覇こそ逃したが、18戦14勝という立派な成績を残し、競走馬としても十分に優秀だったノーザンダンサーではあるが、その名を不滅のものにしたのは種牡馬としての実績だった。 火付け役になったのは英国で2000ギニー、...

  • 第34回 キンカメの真価 2014.01.15

     快足ロードカナロアが現役最後のレースを白星で飾った。2013年12月8日、日本を代表するスプリンターが出走したのは香港・シャティン競馬場で行われた香港スプリントだった。芝1200mのGⅠレース。前年もこのレースを制しており、この日は連覇がかかっていた。 好スタートを切ると5、6番手を進んだ。4コーナー手前からスパートを開始し、最後の直線では後続を引き離す一方の独走となった。激しい2着争いを尻目に、アイルランド調教馬ソールパ...

  • 第33回 大いなる軌跡 2013.12.16

     2013年11月16日、東京スポーツ杯2歳Sで偉大な記録が達成された。 単勝2番人気の支持を受けたイスラボニータは、東京競馬場の芝1800mを1分45秒9という2歳のJRA新記録で駆け抜け、先頭でゴールした。その記録は前年の同じレースで、コディーノがマークした1分46秒0のタイムを0秒1更新するものだった。 この勝利はイスラボニータの父フジキセキにとって1996年生まれの初年度産駒から続いていた連続世代JRA重賞勝利記録を16世代とする貴重...

  • 第32回 ヘビ年の法則 2013.11.18

     2013年10月20日に京都競馬場で行われた第74回菊花賞はエピファネイアが2着のサトノノブレスに5馬身差をつける圧勝で終わった。 皐月賞では1分58秒1の好タイムで走りながら、ロゴタイプに半馬身差をつけられて2着。ダービーではゴール寸前でキズナにかわされて、これまた半馬身差の2着に終わっていた。 エピファネイアのように皐月賞、ダービーでともに2着になり、菊花賞に出走したケースは過去に8度あった。古い順に挙げるとイツセイ(1...

  • 第31回 ヒサトモの恩返し 2013.10.15

     第58代ダービー馬トウカイテイオー(父シンボリルドルフ、母トウカイナチュラル)が8月30日、繋用先の北海道安平町の社台スタリオンステーションで急死した。25歳。急性心不全だった。 弾むようなフットワーク、ざんばらでワイルドなたてがみ、見た目も華やかなスターホースらしいスターホースだった。 安田隆行騎手(現調教師)とのコンビでデビュー以来無傷の6連勝でダービーを制覇。ダービーのレース中に骨折し、4歳4月に戦列復帰した。...

  • 第30回 ヨハネスブルグ 2013.09.24

     新種牡馬ヨハネスブルグ(USA)が派手なパフォーマンスを見せたのは8月17日のことだった。 JRA函館競馬第5レースの新馬戦(芝1200㍍)で1番人気のペプチドスピカ(牝、母ドリームスピカ、母の父バブルガムフェロー)は好スタートから先頭を奪うと、そのまま後続を寄せつけず、2着に1秒8の大差をつける圧勝劇を演じた。 すると新潟競馬第5レースの新馬戦(芝1400㍍)でも田辺裕信騎手に操られたスナークマスカラス(牡、母サザンヒルズ、...

  • 第29回 種牡馬メーカー 2013.08.15

     6月23日に阪神競馬場で行われた第54回宝塚記念で、前代未聞の記録が達成された。どんな記録だったのかという種明かしは後回しにして、まずは出走馬と着順を、枠順に従って見てもらいたい。 ①ヒットザターゲット(父キングカメハメハ)11着 ②タニノエポレット(父ダンスインザダーク)9着 ③フェノーメノ(父ステイゴールド)4着 ④ダノンバラード(父ディープインパクト)2着 ⑤シルポート(父ホワイトマズル(GB))10着 ⑥トーセンラー(...

  • 第28回 母と子の絆 2013.07.22

     節目となった第80回日本ダービーは単勝1番人気のキズナ(父ディープインパクト)が優勝した。 武豊騎手が前人未到のダービー5勝目を飾るなど、今回も数々の新しい記録が作られたが、僕が一番驚いたのは、キズナは母キャットクイル(CAN)が20歳の時に出産したという事実だった。これは1942年(昭和17年)優勝のミナミホマレと並ぶ最高齢出産でのダービー制覇だった。 これまでに誕生した80頭のダービー馬は果たして母が何歳の時に出産したのだ...

  • 第27回 究極の内国産 2013.06.13

     今年で18回目を迎えたNHKマイルカップは、かつて「マル外ダービー」と呼ばれた。この世界で俗に「マル外」と呼ばれる外国産馬が大活躍した。 1996年の第1回は象徴的だった。優勝したのは米国生まれのタイキフォーチュン。2着は英国産のツクバシンフォニーで、3着も英国生まれのゼネラリスト。以下ヤシマキャプテン(米)、スギノハヤカゼ(米)、ヒシナタリー(米)、セイントリファール(米)、エイシンガイモン(米)と上位8着までを、...

  • 第26回 皐月賞の秘密 2013.05.14

     4月14日に行われた第73回皐月賞は単勝1番人気のロゴタイプが優勝した。 通算8戦5勝。昨年11月のベゴニア賞から朝日杯フューチュリティS、年明けのスプリングS、皐月賞と4連勝。押しも押されもせぬ第80回ダービーの最有力候補に名乗りをあげた。 父ローエングリンは現役時代、国内外合わせ、18度、GⅠレースに挑みながら、ついにタイトルを手にすることはできなかった。しかし、その息子は朝日杯フューチュリティSに続く2つ目の勲章をしっか...

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